ZOKZOK Experiment Report / 実験記録

語る広場 #01|教育×アートを語り合う夜 実験レポート(ゲスト:んまつーポス)

完了 EXPERIMENT 開催日:2025年11月19日 レポート作成日:2026年1月20日 会場:ZOKZOK 1Fサロン「縄文文化交流会館」

学校や地域、現場と表現のあいだをどうつなぐか。 教育現場での創造的学びやアートの社会実装などをテーマに、実践者やアーティスト、関心を持つ市民が集い、経験や問いをシェアするトーク&交流イベント「語る広場」を開催しました。

今回は宮崎発のダンスカンパニー「んまつーポス」をゲストに迎え、ZOKZOKアーティストとのクロストークやアトリエツアーを交えながら開催。身体、教育、アートを軸に、新たな気づきとつながりが生まれたイベントの記録をお届けします。

語る広場 #01|教育×アートを語り合う夜 実験レポート(ゲスト:んまつーポス)
ZOKZOK Experiment Reportは、実験の成功/失敗を判定するためのものではありません。起きたことを観測し、そこから見えてきた気づきや課題を整理し、次の一手へつなぐための記録です。実験を一過性の出来事で終わらせず、次にまた始められるための心理的資本として、場に蓄積していきます。

実験概要

参加人数
17
実験名 語る広場 #01|教育×アートを語り合う夜 実験レポート(ゲスト:んまつーポス)
開催日 2025年11月19日
時間 19:00 - 22:00
会場 ZOKZOK 1Fサロン「縄文文化交流会館」
主催 スパークプラグ・アライアンス
参加人数 17人
参加・BOOST総数 17件
レポート作成日 2026年1月20日
ゲスト

実験後の結論サマリー

教育とアートをつなぐことで、これまで見向きされなかった分野(創作ダンスなど)にも新しい価値が見出されることが共有されました。
子どもたちの表現力を引き出すためには、大人が「教える」のではなく「伴走役」に徹することが不可欠です。また、テクノロジー(VRやメタバースなど)を入り口に設定するような、対象に合わせた柔軟な教材デザインが、子どもたちの主体性や表現への心理的ハードルを下げる有効な手段であることが確認されました。

今回の問い

「教育とアートのあいだをどうつなぎ、子どもたちの表現を自然に引き出すか?」
アーティストからも学校の教員からも一定の距離を置かれがちな分野において、どのように新しい価値を見出すべきか。
また、子どもたちが照れやハードルを感じずに自己表現に向かうためには、大人はどのようなアプローチや環境づくりをデザインするべきか。

実験の内容

宮崎県を拠点に国内外で活動するダンスカンパニー「んまつーポス」をゲストに迎え、具体的な実践事例を交えたトークセッションと対話を実施しました。

  • STEAM教育を取り入れた表現アプローチ
    メタバースやテクノロジーを「入り口」とし、ダンスを「出口」とする教材開発の事例を紹介。VRでオリジナルアバターを作るグループワークを実施し、ゴーグルをつけることで「恥ずかしい」という心理的障壁を取り払い、自然と踊り出せるようにする工夫が共有されました。

  • キッズデザインマップの制作プロジェクト
    子どもたちの目線で企業を視察し、「スリッパが履きやすい」「担当者がやさしい」といった、大人では気づきにくい“やさしいポイント”を探す取り組みを紹介。ここでも大人は介入しすぎず、あくまで「伴走役」に徹するプロセスが語られました。

  • クロストーク & 参加者との対話
    んまつーポスの実践をもとに、新しい価値の生み出し方や、教育現場におけるアーティスト視点の取り入れ方について議論を深めました。

観測されたこと(事実・反応・変化)

参加者
子ども特有の視点の表出:
キッズデザインマップ制作(企業視察)において、大人が介入せず伴走に徹した結果、「スリッパが履きやすい」「担当者がやさしい」など、大人の視点では見落とされがちな独自の着眼点が多数提示された。
参加者
分野における環境的差異の認知:
音楽(専用の教室があり、作曲家の肖像画等のロールモデルが可視化されている)に対し、創作ダンスは体育館で行われるため、生徒がキャリアパスや具体的なイメージを持ちにくいという現状が共有された。

見えてきたこと(気づき・可能性・希望)

「伴走役」としての指導者のあり方

子どもたちの自発的な発想や表現を引き出すためには、大人が「教える(ティーチング)」のではなく、あくまで「伴走役(ファシリテーション)」に徹する環境づくりが不可欠である。

見過ごされがちな分野の再評価

教育やアートにおいてこれまで距離を置かれがちだった分野(創作ダンスなど)であっても、異分野(テクノロジーなど)と掛け合わせることで、新たな価値や学びの機会を創出できる。

見えてきた課題(改善点・前提確認・再構成)

企画 要改善
ゲストとホストによるクロストークが白熱した結果、後半に設定していた「参加者を交えたグループダイアログ」の時間が相対的に圧迫され、各グループでの議論を十分に深めきれないまま終了時間を迎えるケースが散見された。

次に試すこと(次の一手・仮説・継続)

次のPROJECT
タイムスケジュールの再設計:
次回の「語る広場」では、参加者自身が主体となる「グループダイアログ」の時間を全体の半分以上確保するよう構成を変更し、インプット(ゲストトーク)からアウトプット(対話)への移行バランスを検証する。

今後の展開

今後も「語る広場」を通じて、全国のアート×教育関係者が集い、互いの課題や成果を共有し合うオンライン・オフラインの場を継続して創出していきます。
現場での教材開発や探求学習への支援プログラムを推進するとともに、福祉など他分野との横断的な対話も重ね、アートと教育が持つポテンシャルを社会へ広く発信・実装していく予定です。

参加者の声

キッズデザインマップの事例で、子どもならではの「やさしい」視点にハッとさせられました。「大人はあくまで伴走役」という姿勢を、今後の現場でも心がけたいです。
- 参加者
アーティストの視点が教育現場にどのような化学反応を起こすのか、具体的な実践例とプロセスを聞くことができて非常に刺激的な時間でした。
- 参加者

実験施設 ZOKZOK

ZOKZOK Experiment Report について

ZOKZOK Experiment Report は、実験施設 ZOKZOK で行われた小さな実験の記録です。

完成された結論や成功/失敗の判定ではなく、その場で起きたこと、参加者の反応、空間の変化、そこから見えてきた気づきや課題、次に試したい一手を記録し、次の実験へつなげるために作成しています。

ZOKZOKでは、こうした記録を、実験を一過性の出来事で終わらせないための documentation として位置づけています。
観測し、意味づけ、再構成し、次の一手を見つけること。
その積み重ねが、もう一度はじめるための心理的資本として、場に蓄積されていきます。

Rights / Usage

本レポートに含まれる文章、写真、図版、記録データ、構成、デザイン等の著作権は、実験施設 ZOKZOK または各権利者に帰属します。無断での複製、転載、改変、配布、公開、商用利用は、著作権その他の権利を侵害する場合があります。

Collaboration

本レポートの内容、記録データ、写真、実験結果等の使用・転載・提供、または共同研究、商品開発、企業研修、地域プロジェクト等でのコラボレーションをご希望の場合は、事前に実験施設 ZOKZOK までお問い合わせください。

実験施設 ZOKZOK |info@zokzok.art|https://zokzok.art
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