ZOKZOK Experiment Report / 実験記録

ZOKZOK × STUDENT SESSION #ZERO 学生のための小さな作戦会議 レポート

完了 EVENT 開催日:2026年5月31日 レポート作成日:2026年6月1日 会場:実験施設 ZOKZOK 1F サロン

2026年5月31日、実験施設 ZOKZOK 1Fサロンにて、「ZOKZOK × STUDENT SESSION #ZERO 学生のための小さな作戦会議」を開催しました。

この会は、完成されたイベントではなく、学生たちがそれぞれの現在地を持ち寄り、ZOKZOKという場所でこれからどんな実験ができるのかを考えるための、小さな初回セッションです。

初対面の学生同士が、学校や専攻、年齢の違いをこえて話すことはできるのか。
趣味や関心、まだ言葉になっていない「やってみたいこと」は、誰かと共有することで次の行動につながるのか。

SESSION #ZEROでは、学生たちが一方的に話を聞くのではなく、自分たちの関心、違和感、やってみたいことを持ち寄りながら、ZOKZOKという場所をどう使えるかを一緒に考えました。

ZOKZOK × STUDENT SESSION #ZERO 学生のための小さな作戦会議 レポート
ZOKZOK Experiment Reportは、実験の成功/失敗を判定するためのものではありません。起きたことを観測し、そこから見えてきた気づきや課題を整理し、次の一手へつなぐための記録です。実験を一過性の出来事で終わらせず、次にまた始められるための心理的資本として、場に蓄積していきます。

実験概要

参加人数
25

実験後の結論サマリー

今回の実験では、初対面の学生同士でも、共通の趣味や関心が見つかると自然に会話が生まれることがわかりました。最初は緊張していた参加者も、お菓子を食べたり、少人数で話したりするうちに空気がやわらぎ、自然と小さなグループができていきました。

一方で、同じジャンルや似た関心を持つ人同士では話しやすい反面、異なる分野の人へ自分から話しかけるには、まだハードルがあることも見えてきました。

ZOKZOKをInstagramなどで見ていても、実際に何をしている場所なのか分からなかった参加者にとって、今回の会はZOKZOKに触れる入口にもなりました。学生が安心して話せる場をつくりながら、異なる分野が混ざるための仕組みを設計できれば、次回以降さらに企画の種が生まれる可能性があります。

今回の問い

今回のSESSION #ZEROでは、以下の問いを持って実験を行いました。

・知らない学校の人が集まっても、自然に会話は生まれるのか?
・初対面の学生同士が安心して話せる空気は、どのようにつくれるのか?
・共通の趣味や関心は、コミュニティの入口になるのか?
・お菓子や飲み物のような小さな要素は、人と人をつなぐきっかけになるのか?
・美術系・芸術系の進路や活動に対して、学生はどのようなハードルを感じているのか?
・ZOKZOKという場所は、学生にとって「何かをやってみる」ための場として機能するのか?

実験の内容

今回の実験は、学生たちがそれぞれの関心や現在地を持ち寄り、少人数で話すことから始まりました。

会場となった実験施設 ZOKZOK 1Fサロンには、大学生、高校生、ZOKZOKに関わる大人たちが集まりました。参加者数は11名。大規模な交流会ではなく、互いの顔が見え、声が届く距離感の中で実施しました。

最初の段階では、初対面同士の緊張感もありました。自分と違うジャンルの人にどう話しかければいいのか分からない、どんな人が来ているのか分からない、という不安もありました。特に高校生の参加者にとっては、大学生や大人がいる場に馴染めるかどうかという緊張もあったようです。

しかし、時間が経つにつれて、自然と小さな会話の輪が生まれていきました。ラーメン、機械、編み物、イラスト、洋服、二次創作、AIなど、話題は必ずしも事前に用意されたテーマに限定されず、参加者それぞれの関心から広がっていきました。

特に印象的だったのは、同じ趣味や近い関心を持つ人同士が出会ったとき、会話のハードルが大きく下がったことです。普段は趣味を隠してしまう、同じ趣味の人と出会う機会があまりない、という声もありました。そうした参加者にとって、自分の好きなことを話せる場があること自体が、安心感につながっていました。

また、お菓子や飲み物も、場の空気をやわらげる要素として機能しました。最初は緊張していた参加者が、お菓子を食べ始めたことで少しずつ話しやすくなったという反応もありました。大人数で一斉に話すよりも、少人数で話す方が安心して参加しやすいことも見えてきました。

一方で、自然に任せるだけでは、会話が同じジャンルや近い関心の中に収束しやすいことも観測されました。芸術系・表現系の関心を持つ参加者が多かったこともあり、異なる専攻や分野の人と混ざるためには、もう少し意図的な設計が必要です。

今回の実験は、学生たちがZOKZOKに集まり、まずは話してみるための初回セッションでした。明確な成果物をつくる会ではありませんでしたが、「ここでこういうことをやったら面白そう」「同じジャンルの人と大きなものを作ってみたい」「もっと他分野の人や大人とも話してみたい」といった、次につながる言葉が生まれました。

SESSION #ZEROは、学生たちの中にあるまだ動き出していない関心や、言葉になりきっていないアイデアを、場に出してみるための実験になりました。

観測されたこと(事実・反応・変化)

参加者
初対面同士では、最初に少し緊張した空気があった。自分と違うジャンルの人にどう話しかければよいか分からない様子も見られたが、会場全体の居心地はよく、時間が経つにつれて「ここにいてもよい」という安心感が生まれていった。
コミュニケーション
共通の趣味や関心が見つかると、会話は自然に広がった。ラーメン、機械、編み物、イラスト、洋服、二次創作、AIなど、参加者自身の関心から話題が生まれた。
空間
お菓子や飲み物が、場の緊張をほどくきっかけになっていた。最初は緊張していた参加者も、お菓子を食べながら少人数で話すことで、徐々に会話に入りやすくなっていた。
コミュニケーション
大人数で話すよりも、少人数で話す方が参加者は話しやすい様子だった。数人単位の会話では、自分の興味や趣味を出しやすく、具体的な「ここでこういうことをやったら面白そう」という意見も生まれた。
参加者
高校生の参加者には、大学生や大人がいる場に馴染めるか不安があったが、同じ趣味の人と話せたことで安心感が生まれた。年齢差がある場でも、共通の関心があると会話の入口になることが確認できた。
参加者
ZOKZOKのInstagramを見ていたものの、実際に何をしている場所なのか分からなかった参加者が、今回の会を通じて施設を見学し、ZOKZOKに関わる入口を得ていた。
想定外
会話は自然に生まれた一方で、参加者の専攻や関心が比較的近かったため、話題が同じ方向に収束しやすい場面もあった。自由交流だけでは、異分野との接点は自然には増えにくいことが見えた。

見えてきたこと(気づき・可能性・希望)

好きなことをそのまま話せる場の価値

学生たちは、自分の趣味や関心を安心して話せる場を求めている。普段は趣味を隠してしまう、同じ趣味の人と会う機会が少ないという声もあり、「好きなことをそのまま話せる場」自体に価値があることが見えた。

共通項はコミュニティの入口になる

同じ趣味や近い関心を持つ人同士では、初対面でも会話が生まれやすい。共通項は、学生同士の緊張をほどき、コミュニティの入口として機能する可能性がある。

まだ動けていない「やってみたい」を口にする意味

自分の中にある「やってみたい」まだ動けてないことを、この場所で口にすることで、アイデアや仲間が見つかると思った。
違うジャンルの人と話すことにはハードルがあるが、そこにこそ化学反応の可能性がある。成功するかどうかは分からなくても、異なる関心を持つ人が同じ場にいること自体に、次の企画の種がある。
「やってみたいけれど、まだ動けていないこと」を口に出せる場所があると、アイデアや仲間が見つかる可能性がある。ZOKZOKは、完成した企画を持ち込む場所だけでなく、曖昧な関心を話してみる場所として機能し得る。

異分野との会話にはハードルがあるが、可能性もある

1回目のSESSIONではまだ障壁があるものの、回数を重ねることで、学生自身から企画の種が出てくる可能性がある。「やる」ということのハードルを下げることが、次の実験につながる。

ZOKZOKは曖昧な関心を話してみる場所になり得る

ZOKZOKは、完成した企画を持ち込む場所だけでなく、まだ形になっていない関心や違和感を一度話してみる場所として機能し得る。

回数を重ねることで、学生自身から企画の種が出てくる

初回のSESSIONではまだ障壁があるものの、回数を重ねることで、学生自身から企画の種が出てくる可能性がある。「やる」ということのハードルを下げることが、次の実験につながる。

ZOKZOKは来てみることで理解される場所である

ZOKZOKという場所は、SNSや外から見るだけでは分かりにくいが、実際に来て話し、見学することで理解されやすい。学生にとって、まず関わってみる入口としてのイベントは有効だった。

空間の形式を変えると、会話の相手も変わる可能性がある

立食形式や移動しやすい空間設計にすると、他分野の人や大人とも話しやすくなる可能性がある。座ったままの会話だけでは、会話相手が固定されやすい。

見えてきた課題(改善点・前提確認・再構成)

企画 重要
参加者全員と話せたわけではなく、「まだ話せていない人が多い」という反応があった。次回以降は、人数、時間、席の移動、会話の区切り方を設計する必要がある。
コミュニケーション 重要
同じジャンルや近い趣味の人同士では会話が盛り上がったが、他ジャンルの人には自分から話しかけにくい状況があった。異分野の人と自然に話せるように、シャッフルやゲーム性のある仕組みが必要。
企画 重要
AI、二次創作、機械、ファッション、イラストなど、深く話せそうなテーマは出ていたが、2時間では十分に掘り下げきれなかった。テーマごとに深く話す時間を別途設けるか、開催時間を延ばす検討が必要。
運営 要改善
自由交流だけでは、話しやすい相手とだけ話して終わる可能性がある。安心感を壊さずに、会話相手が変わる導線を運営側で用意する必要がある。
企画 要改善
参加者の専攻や関心が芸術系・表現系にやや寄っていた可能性がある。異分野の化学反応を検証するには、工学、情報、教育、地域、福祉、ビジネスなど、より幅広い分野の学生に届く告知が必要。

次に試すこと(次の一手・仮説・継続)

次のPROJECT
次回は、芸術系・表現系だけでなく、工学、情報、教育、地域、福祉、ビジネスなど、異なる専攻や関心を持つ学生にも届くように告知する。専攻の違いが増えたときに、会話や企画の種がどう変化するかを検証する。
運営
会話時間を区切り、途中でグループを入れ替える。全員と話す必要はないが、少なくとも複数の相手と話せる構成にする。
コミュニケーション
同じ趣味や近い関心で安心して話す時間と、異なる分野の人と混ざる時間を分けて設計する。前半で安心感をつくり、後半で少しだけシャッフルする構成を試す。
運営
事前に4色程度の服の色や小物の色を決め、それをもとにグループ分けを行うなど、偶然性のある分け方を試す。専攻や学年ではなく、ランダムに近い条件で会話の入口をつくる。
次のPROJECT
AI、二次創作、機械、ファッション、イラストなど、今回出てきた話題をもとに、次回以降の小テーマ会を検討する。自由交流で出た話題を、次の実験テーマへ変換する。
運営
立食形式や移動しやすいレイアウトを試す。座席が固定されると会話相手も固定されやすいため、空間の使い方によって他分野との接点が増えるかを検証する。
記録
参加者の発言や生まれた話題を、次回以降の企画の種として記録する。単なる感想ではなく、「次に試せること」として残すことで、SESSIONを継続的な実験にしていく。

今後の展開

次回以降は、安心して話せる場を保ちながら、異なる分野の人とも自然に混ざれる仕組みを試していきます。

今回、同じ趣味や近いジャンルの人同士では会話が生まれやすい一方で、他分野の人へ自分から話しかけるにはハードルがあることがわかりました。そこで次回は、専攻や関心の異なる学生が参加しやすい呼びかけを行い、参加者の幅を広げることを試します。

また、時間をもう少し長く設定する、話す時間を区切る、グループを途中でシャッフルする、テーブルごとにテーマを置く、服の色など偶然性のある条件でグループを分けるなど、会話が固定化しすぎないための小さな仕掛けも検討します。

同じ趣味で安心して話せる時間と、異なる分野の人と出会う時間。その両方を設計することで、ZOKZOKを学生たちの「やってみたい」が少しずつ動き出す場所にしていきます。

参加者の声

最初は高校生の自分が馴染めるか少し不安でした。でも、同じ趣味の人と話せて楽しかったです。普段は好きなことをあまり話せないこともあるので、こういう場で自分の興味をそのまま話せるのは嬉しかったです。
- 高校生・匿名
最初はかなり緊張していましたが、お菓子を食べたり、少人数で話したりするうちに少しずつ話しやすくなりました。大人数で話すよりも、数人で話す方が自分の興味を出しやすかったです。次はもっといろいろな人とも話してみたいです。
- 大学生・匿名
ZOKZOKのInstagramは見ていましたが、実際に何をしている場所なのかは少し謎でした。今回来てみて、見学もできて、いろいろな人の話も聞けて、おもしろい場所だと思いました。ここで何か企画をやってみるのも楽しそうだと感じました。
- 大学生・匿名

クレジット

企画 / レオ、つばき
企画サポート / 渡辺 元佳、石岡 美久、吉田 貫太郎

実験施設 ZOKZOK

ZOKZOK Experiment Report について

ZOKZOK Experiment Report は、実験施設 ZOKZOK で行われた小さな実験の記録です。

完成された結論や成功/失敗の判定ではなく、その場で起きたこと、参加者の反応、空間の変化、そこから見えてきた気づきや課題、次に試したい一手を記録し、次の実験へつなげるために作成しています。

ZOKZOKでは、こうした記録を、実験を一過性の出来事で終わらせないための documentation として位置づけています。
観測し、意味づけ、再構成し、次の一手を見つけること。
その積み重ねが、もう一度はじめるための心理的資本として、場に蓄積されていきます。

Rights / Usage

本レポートに含まれる文章、写真、図版、記録データ、構成、デザイン等の著作権は、実験施設 ZOKZOK または各権利者に帰属します。無断での複製、転載、改変、配布、公開、商用利用は、著作権その他の権利を侵害する場合があります。

Collaboration

本レポートの内容、記録データ、写真、実験結果等の使用・転載・提供、または共同研究、商品開発、企業研修、地域プロジェクト等でのコラボレーションをご希望の場合は、事前に実験施設 ZOKZOK までお問い合わせください。

実験施設 ZOKZOK |info@zokzok.art|https://zokzok.art
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